単純に絵本が好きです。お気に入りの本を独断と偏見で紹介します。
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Posted by なっちょんぺ
 
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『ながいよるのおつきさま』マーク・シーゲル絵/シンシア・ライラント文
ながいよるのおつきさまながいよるのおつきさま
(2006/01)
マーク シーゲル、シンシア ライラント 他

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今晩の月は、うっすら雲がかかっているため、縁取りがあやふやな感じだった。それを見て、この本を思い出したので、急遽紹介することにしました。

ネイティブ・アメリカンたちは、毎月現れる満月に名前をつけた。
例えば、1月hあらしのおつきさま「stormy moon」、2月は雪のおつきさま「snow moon」…、といった具合に。
母親は、胸に抱いた子どもに、それらの名前の由来を語り伝える。

自然の中に生きるネイティブ・アメリカンにとって、闇で覆われる夜は動物たちの時間であり、恐ろしさをも孕んだ神秘の時間である。子どもにとっては、まだ見ぬ魅力に溢れた時間でもある。
それゆえ、ネイティブ・アメリカンの親たちは、子どもたちに自然の怖さ、偉大さを伝えながら、しかしその中に共生していることを教えるため、そんな闇夜を照らす満月は「おまえのともだちだよ」と説く。

静かに、明るく輝く月。それは、何ものにも代え難い美しさである。


月の光には、銀色の特殊なインクをつかった印刷で、非常に美しい本に仕上がっている。
夜、そぉーっと一人で開きたくなる本。12ヶ月、満月の夜に開いてみてはいかが?

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『てをつなご』あいはらひろゆき
てをつなご。てをつなご。
(2008/02)
あいはら ひろゆき

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最近、児童書を多く手掛けているあいはらひろゆきさん。
元は広告代理店のマーケティングプランナー、バンダイのキャラクター研究所所長もしていたという、異色の経歴。イラストレーターのあだちなみさんとのコンビが多く、「くまの学校」シリーズが有名。

さて、新刊の『てをつなご』。
あだちさんとはまた違った画風の植田真さんが絵を描いている。主に白を貴重にした画面。
いしいしんじさんの本に挿絵を手掛けている植田さんの絵は、儚げで微かで、細いのに、伝わってくるメッセージは強いものがある。絵と絵の間の隙間の空間が雄弁なのだと思う。

原っぱに佇む少女。
目の前にいた子どもが、お父さんと手をつないで愉しそうに歩いて帰って行く。少女が振り向くとそこには、彼女のお父さんがいる。お父さんは、車いすに座っていた…。

子どもは大人が思っている以上に、いろんな事を理解し、受け止め、心を配り、気を使い生きている。
特に、この本の少女のように、家族に障害のある人がいる時、その辛さ、もどかしさ、淋しさ、理不尽さを受け入れて、一生懸命自分に納得させているのだと思う。普段は、そうやって生活していることが自分にとって「普通」であるから気にも留めてなかったのに、ある日、別の人を見て、その違いを認識せざるを得なくなり、それに対する感情を溢れ出させてしまう瞬間は必ずあると思う。わかっているけれど、責めたくなる気持ち。

手をつないで歩けない父に対して、溢れる気持ちをぶつける少女。静かに受け止める父親。

時は流れて、少女は大人の女性になり、父親もおじいさんになっている。
2人はまた、同じ原っぱへやって来た。車いすを押しながら…。

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『ケチャップマン』鈴木のりたけ著
ケチャップマンケチャップマン
(2008/01)
鈴木 のりたけ

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先日、待ち合わせで行った丸善で見つけた本。
題名から、図書館じゃ扱わなそうな感じ、しかも自費出版を多く手掛ける(=作品のレベルが揺れやすい)出版社だし、その出版社が絵本を出すこと自体びっくりだったので、こういう機会じゃないと、と思って手に取った。

おお!
この表紙。シュール!
こういう不気味なの、私だーいすき。
ケチャップマンと云いながら、容器に入ってないし、トマト買ってるし。もしかすると、これからケッチャップができるまで、とかいう話になるのか?と思ってページを開く。

<あらすじ>
ケチャップマンはケチャップ容器。屈めばケチャップ、飛び出す始末、何分見た目がこれでは就ける仕事もひとつもない。それでも、なんとかポテトフライの専門店に雇われた。個性を生かせる仕事でなく、怒鳴られなじられフライを必死を覚える日々。ところがある日、やって来たるはトマト頭のトメィト博士。あれがほしいと、指差す先に「ケチャップマン」!




とまぁ、これから先は読んでのお楽しみ。こう云う本は、説明しても面白くない訳で、気になった人はなんとしても現物を見てみてね。
本文も7・5調の調子のいいリズム感。作者のHPにリライト前のストーリーが出ていますが、えらく説明調の長い文章です。それに比べ、絵本になった削りに削った文章でこそ、このシュールなイメージをうまく引き出しているように感じます。

気持ち悪い、と云う人が多いと思うし、後世に残る不朽の名作には恐らくなりはしないと思うけど、健全じゃない絵本っていうのも必要だと思うのよ、わたくしは。

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予告
近日中に紹介するよ。
『ケッチャップマン』!
Posted by なっちょんぺ
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『氷河ねずみの毛皮』 宮沢賢治文 木内達朗画
氷河ねずみの毛皮

寒い冬。敢えて、「寒いこと」を楽しむような本を読んでみようかと。
この人の絵の本を見ると、作家や内容を問わず欲しくなってしまう、イラストレーター木内達朗氏が絵を描いています。

氷河ねずみ


<あらすじ>
12月26日夜、ベーリングを目指してイーハトヴ発った列車の中で起きたこと。
北極のごく近くにあるベーリングなので、みな多くの着物を着て列車を待っていた。乗り込んだのは、すべて男。その中で一番目立っていたのは、目一杯の毛皮を着込み二人分の座席を取っている太った男。彼は、イーハトヴのタイチと名乗り、一人で北極で黒ぎつねを900匹獲ってくるという賭けをしに行くのだといい、着込んでいる毛皮の自慢を始めた。挙げ句、酒に酔って車内の人々に絡んだりしながら、寝込んでしまった。
夜が明けた頃、まだベーリングに着くはずもないのに列車はにわかに止まった。
車内の皆が「はて?」と戸惑っている内に、扉ががたっと開きまばゆい朝日がビールのように流れこむと同時に、一人の男がピストルを突きつけて入って来た!



グリーンピースや、動物愛護団体の人が喜びそうな内容と思って読まずに、単純に「不思議なこともあるもんだ」と楽しむべきでしょう。宮沢賢治らしい、幻想と現実がないまぜになる世界を自然に入り込みやすく手伝っているが、木内さんの絵です。リアルで表情も分かりやすく、それでいて生々しくない温かさが美しいです。でも、子どもはあんまり手に取らないかもなー…。

【追記】
14日から、北青山で木内達朗さんの個展が開かれています。
ちょうど、この『氷河ねずみの毛皮』偕成社から復刊されるのを記念して、この原画展も同時開催です。ぜひぜひ、観に行かれて下さいね。私も行く予定です。


Posted by なっちょんぺ
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